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献体運動30年

 

千葉白菊会

 

千葉白菊会の前身である白菊会千葉支部は昭和41年10月に発足しており、千葉白菊会は今年創立31周年を迎えた。
白菊会千葉支部発足時の会員は13名で、事務所を斉藤支部長の自宅に置き、会計事務等は千葉大学医学部の事務官が担当した。
当時は、解剖実習用の遺体不足が深刻で、解剖学担当教授を先頭に、県内の行政機関や福祉施設などを巡回するキャンペーンを年中行事にしており、白菊会千葉支部もこれに参加協力した。
昭和58年、登録会員は漸く500名に達し、それを機会に、白菊会千葉支部を千葉白菊会に改組独立した。
千葉白菊会として独立したのは、会員500名達成を記念する意味もあったが、支部長の斉藤利一氏が定年退職となり、「余生を献体運動に捧げる」という堅い決意に基づくものであった。
大学当局も斉藤氏の熱意に応じ、医学部内の一室を白菊会の事務所に提供された。
斉藤氏は会長に就任すると共に事務局長を兼務し、毎日バイクで通勤し、献体運動に専念した。その斉藤会長は、平成7年4月心臓疾患により82歳で急逝されたが、実に30年間献体一筋の後半生であった。
千葉白菊会として再出発した昭和58年は、「献体法」が公布、施行された年でもあり、献体に対する社会的関心が一挙に高まって、登録申込者は年間2桁代であったものが3桁代に急増した。500名の会員獲得に17年間を要したのであるが、3年後の昭和61年には1,000名を越える倍増ぶりを示した。
現在、会員は2,000名に達し、登録申込者も毎年100名を下らず、遺骨の早期返還のため「予備登録制」を実施している。

 

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